WHO KILLED THE WORLD ?

基本的に映画鑑賞メモ。その他諸々。

『キャロル』

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『Rocky Balboa』と同じく、ジェンダーや年齢などによるまさに訳の分からない因襲の桎梏から逃れ一人の人間として当然あるべき幸福追求の権利を叫び他の誰でもない自分としての生き方を掴みとる事を選んだ人の物語。主演二人の演技は言うまでもないが、香水や煙草の煙漂う二人の間の濃密な空気感やその余韻を残すカメラワークが絶妙で切るなと思うところで切らないでくれたり(その逆もしかり)編集のタイミングも我が意を得たり感があり最高だった。キャロルの夫役のカイル・チャンドラーも良かった。頑張っていた。アビーに追い返され玄関の小窓から覗かせる哀れな眼差し、更に追い打ちで外灯も消され闇と化すあのシーンはとても印象的。基本的にとても良く出来た映画と言うしかなく、ルーニー・マーラ(空から落ちてきた天使)の乳が綺麗なことはみんな知ってるよというヤケクソなツッコミもただただ虚しくなるだけであった。