めちゃくちゃ面白かった。とにかく登場人物皆キャラ立ちが絶妙。よくもまあこんなにも上手く揃ったものだ。名シーン名台詞だらけ。ドキュメンタリーにおける西成、新世界はいつも外さないが、今作でもおばちゃんがベタながらも熱いパンチラインをさらっと吐いていて最高だった。部屋住みの青年と父親代わりのヤクザの大晦日、弁護士と事務のおばちゃんの判決後のやりとりなどは否応なく暖まった。グレーなところでも強引にルールを適用して反体制的なモノを排除抑圧しようとする国家権力の傲慢さはやはり凄まじい気味悪さでそれはそれは堂に入ったヴィランぷりであった。