『ザ・ウォーク』

ロバート・ゼメキス×ジョセフ・ゴードン＝レビット。その昔、出来立てホヤホヤのWTC間をタイトロープでデスロードしていたというフランス人大道芸人の実話バナシ。

コミカル且つ軽快に進む前半と、もはやケイパー物な準備パートの高揚感が素晴らしい。小ボケを定期的に挟んでくるノリで、コトが起こるまでは変な緊張やストレスがなく単純に楽しい。英語で話す理由のくだりを、ホラーにおける携帯圏外説明シーンのようなさり気なさではなく、開き直ったかのような強引さでぶっ込んできてたのが最高で笑った。虚空を離れる際(ラッパーのボースティングあるいはグラフィティライターのタギングのように)堂々と放たれる

「俺の名はフィリップ・プティ、"ワイヤーウォーカーだ"」

というパンチラインが最高に熱く絶景よりも鳥肌。大ネタ一発でネガティブなストレスが無くアガれる映画は最高だ。