WHO KILLED THE WORLD ?

基本的に映画鑑賞メモ。その他諸々。

『ディーパンの闘い』

f:id:Valhella:20160427163649j:plain

本当に勝手な思い込みだが、主人公が溜めに溜めてる感かなりあったのでこれは爆発的な『わらの犬』スティーを期待できるなと中盤あたりからワクワクしていたら、あれ、最後の締めの花火これで終わり?的な肩透かしをくらってしまった。修理魔ディーパンお手製の自家製バズーカひとつあれば印象は違っただろう。ただ、ジャンルも変わるだろう。ディーフェンスばりに「おれはただ静かに暮らしたいだけなんだー!」である。しかしキレたディーパンは思いっきりカッコ良かったなあ。余談だがトライポフォビアの人はこの映画は要注意かも。

『キャロル』

f:id:Valhella:20160420222033j:plain

『Rocky Balboa』と同じく、ジェンダーや年齢などによるまさに訳の分からない因襲の桎梏から逃れ一人の人間として当然あるべき幸福追求の権利を叫び他の誰でもない自分としての生き方を掴みとる事を選んだ人の物語。主演二人の演技は言うまでもないが、香水や煙草の煙漂う二人の間の濃密な空気感やその余韻を残すカメラワークが絶妙で切るなと思うところで切らないでくれたり(その逆もしかり)編集のタイミングも我が意を得たり感があり最高だった。キャロルの夫役のカイル・チャンドラーも良かった。頑張っていた。アビーに追い返され玄関の小窓から覗かせる哀れな眼差し、更に追い打ちで外灯も消され闇と化すあのシーンはとても印象的。基本的にとても良く出来た映画と言うしかなく、ルーニー・マーラ(空から落ちてきた天使)の乳が綺麗なことはみんな知ってるよというヤケクソなツッコミもただただ虚しくなるだけであった。

『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』

f:id:Valhella:20160325192323j:plain

スーパーマンが目からビームを発するのを見て恐れ慄いてしまうようなにわかであるが、それにしてもマニア受け以外はあまり上手くできていない印象を受けた。最初と最後は最高だ。完全に詰んで拗らせたヒーロー×2人分の煩悶ドラマの中盤が異常に怠い。後半、もう見飽きたシリアスから抜けてバカみたいな展開になってからのバトルは本当に最高だった。やはりザックは槍とか盾とかを使った振り切った殺陣が最高にハマっている。ブルース・ウェインはベンアフ効果で相当モサくなったが、バカ面の引きつり笑い(ゴーン・ガールばり)も見せてくれたし、とにかくバカっぽくてオッサンぽくてそれがDC的に良いのかわからないが、個人的にはなかなか面白いキャラ来たなと思った。