『クソすばらしいこの世界』を観た。スラッシャー映画の聖地アメリカのド田舎を舞台にした日本映画。監督が女性で主演がキム・コッビ(『息もできない』)とくれば、食指も動いてしまうもの。中盤、なんか既視感のある古臭い回転映像。で、そのまんまの大ネタ使いには思わずニヤけた。ま・さ・かの展開すぎる。それとゴア、特に切り株への執拗なこだわりが見られたのは本当にすばらしかった。ただ、冒頭の及び腰ボンネット殴打を始め、全体的に力感に欠けるのが勿体ない。ロブ・ゾンビとかアジャのような体重の乗ったフルスイング殴打メッタ刺し描写のクオリティとまでは言わないが、もうちょっとスイングにコシを入れて欲しいと思った。あのボンネットは本当に酷い。プロットや演出面でもツッコミ所は満載な感じだけど、そこらへんは野暮な気がするので次に期待ということで。と思ったけど、やっぱり我慢ならんのでネタバレ込みで言うけど、ラストが解せない。金的後、あのくだりをやるなら普通に「She can't speak English！」で斧グサッ!!!!!!じゃないと気持ち悪い。伏線的に考えてもそれしかない。あのラストショットありきというのならば、そもそも紛らわしすぎる金的後のやりとりは全く要らない。と思った。
